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第401号 2018・11・17

■■ はじめに ■■

みなさん。おはようございます。

今日は、今まで解説してきた催告の抗弁権と検索の抗弁権に関連する条文です。

条文の内容としては、それほど難しくありませんが、具体的な場面をきちんと理解することが大切です。

今回もそれほど長くならないと思いますので、さらっと終わらせてしまいましょう。

それでは、さっそく始めていきます。

▼▼▼ 第455条(催告の抗弁及び検索の抗弁の効果) ▼▼▼

第452条又は第453条の規定により保証人の請求又は証明があったにもかかわらず、債権者が催告又は執行をすることを怠ったために主たる債務者から全部の弁済を得られなかったときは、保証人は、債権者が直ちに催告又は執行をすれば弁済を得ることができた限度において、その義務を免れる。

■■ 解説 ■■

452条というのは催告の抗弁権で、453条というのは検索の抗弁権です。

この2つが分からないという人は、その解説の部分を復習してください。

第452条(催告の抗弁)の解説

第453条(検索の抗弁)の解説

保証人が催告の抗弁権を行使しまたは検索の抗弁権を行使したにも関わらず、債権者が主債務者に対する催告や執行を怠った場合には、債権者に不利益な効果が生じます。

「怠った」というのは、保証人が、催告の抗弁権又は検索の抗弁権を行使したのにもかかわらず、債権者が主債務者に催告又は執行をしないで、いたずらに日時が過ぎたということです。

そのような場合に債権者が受ける不利益の内容を定めているのがこの455条です。

保証人は、債権者が直ちに催告又は執行をすれば弁済を得ることができた限度において、その義務を免れます。

「直ちに」というのは、催告の抗弁権又は検索の抗弁権が行使された後、遅滞なくという意味で、債務の履行期が来たら直ちにという意味ではありません。

例えば、債権者甲が債務者乙に対して100万円の金銭債権を持っていました。

その乙の債務を丙が保証したとします。

         100万円
  甲(債権者)---------------->乙(主債務者)
        ---------------->丙(保証人)

甲は、乙に請求せずに、いきなり保証人の丙に100万円を支払うように請求してきました。

そこで、保証人の丙は、債権者甲に対して、まず主債務者乙に催告するように請求し(催告の抗弁権、452条)、同時に、主債務者の乙が100万円の現金を持っていることと、その執行が容易なことを証明しました(検索の抗弁権、453条)。

にもかかわらず、債権者の甲は主債務者に催告も執行も怠って、いたずらに日時が過ぎました。

そうしている間に、乙の財産は減っていき乙の持っている現金は50万円になってしまいました。

乙は、その手持ちの50万円を債権者甲に弁済しました。

この時、本来であれば、甲の乙に対する債権は100万円で50万円の弁済がなされたのですから、あと50万円の債権が残っているはずです。

甲はまだ全部の弁済を得られていない状態です。

条文でいうと、「債権者が催告又は執行をすることを怠ったために主たる債務者から全部の弁済を得られなかったとき」にあたるわけです。

保証人丙は、未だ50万円の保証債務を負っているはずなのですが、債権者甲に対して催告の抗弁権と検索の抗弁権を行使したときに、甲がさっさと主債務者の乙から100万円を回収していれば、自分の債務はゼロになっていたはずです。

催告の抗弁権と検索の抗弁権を行使した時には、主債務者乙はまだ100万円の現金を持っていたからですね。

なのに、債権者甲がぐずぐずしていたから、甲は50万円しか回収できなくなってしまったわけです。

そこで、455条は、保証人丙は、その50万円の保証債務を免れると規定したのです。

要するに、ぐずぐずしていて取りっぱぐれた分は、催告の抗弁権又は検索の抗弁権を行使されたのにもかかわらず、何もしなかった債権者に責任を負わせようということです。

■■ 豆知識 ■■

今日は特に豆知識はありません。

455条は改正されていません。

■■ 編集後記 ■■

今回の条文は、条文の書いてあることをだいたい理解するという意味では難しくなかったと思います。

ただ、具体的にどのような場面を想定しているかというのが少し難しかったと思います。

民法は、具体例を自分で考えてみるというのが、すごく良い勉強になります。

皆さんも、条文を読みながら、甲さん、乙さんとかを登場させて、具体的にどのような場面なのかというのを自分で考えて具体例を作ってみてください。

そういう癖をつけていると民法の理解がどんどん深まっていきますのでおすすめです。

それでは、次回もお楽しみに。

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