第397号 2018・11・13

■■ はじめに ■■

みなさん。おはようございます。

今日の条文は昨日解説した条文と関連するのですが、条文に書いてある事そのままなので特に解説することはありません。

簡単なので、すぐに終わりますので、さらっと解説して終わりにしたいと思います。

今日は、おすすめの本を1冊紹介します。

仕事でも勉強でも何でもいいのですが、自分は中途半端で終わる事が多くて、やり抜く事ができないと思っている人におすすめです。

どれだけすごい本かは、私が説明するよりも本の紹介文やレビューを読んでもらった方がすぐに理解していただけると思いますので、特に私は説明しません。

興味のある人はぜひ読んでみて下さい。Kindle版もあるので便利です。

「やり抜く人の9つの習慣 コロンビア大学の成功の科学」

それでは、始めていきましょう。

▼▼▼ 第451条(他の担保の供与) ▼▼▼

債務者は、前条第一項各号に掲げる要件を具備する保証人を立てることができないときは、他の担保を供してこれに代えることができる。

■■ 解説 ■■

前回解説した450条と関連する条文です。

450条1項各号に掲げる要件というのは、1.行為能力者であること、2.弁済をする資力を有すること、の2つでしたよね。

債権者と債務者間で特に債務者が保証人を立てるということを約束したのに、債務者がこれらの要件を充す保証人を立てる事ができないときは、仕方がないので、代わりに他の担保を提供してこれに代える事ができることを規定した条文です。

例えば、甲が乙に100万円を貸して、保証人を立てることを約束したとします。

しかし、乙は、前述の2つの要件を充す保証人を立てる事ができませんでした。

そこで、100万円の価値のある自動車を代わりに質に入れる事が認められるわけです。

質権についてはかなり前に解説したので、忘れたという人は342条の質権の解説あたりを読み直しておいて下さい。

民法342条(質権)の解説

他には、代わりに乙が有している土地や家に抵当権(369条)を設定するというのも考えられます。

このように保証人を立てられない時には、代わりに質権や抵当権を設定して保証人に代える事ができるのです。

人的担保と物的担保の違いはありますが、担保であることには変わりありませんし、債権者としては100万円を何らかの手段で回収できれば言い訳ですから問題ないという事ですね。

■■ 豆知識 ■■

今日の豆知識は特にありません。

ちなみに民法451条は改正されていません。

■■ 編集後記 ■■

今日の解説は簡単だったと思います。

ただ、久しぶりに質権や抵当権が出てきたので忘れている人もいると思います。

せっかくの機会ですので、質権と抵当権の条文だけでも、さらっと目を通しておくと良いと思います。

それから、この前本屋で、とある行政書士試験対策のテキストをパラパラっと読んだのですが、驚くような事が書いてありました。

それは、その本には重要な条文は全部載せているから、別途六法を買う必要はないと書いてあったのです。

私の個人的な意見としては、行政書士試験の勉強をするのに六法がいらないなんてバカな話はないと思います。

六法というのは、目次を見て体系を理解するのが大事なのであって、個別の条文をバラバラに知識として覚えていてもあまり意味がないんですね。

特に民法みたいな膨大な条文がある法律に関しては、目次で体系を理解していないと、どの条文がどこにあったかというのが分かりませんし、民法全体を理解するのが非常に難しいです。

必ず六法は買うようにしましょうね。

できれば、本の六法とスマホのアプリの六法の両方を買うことをおすすめします。

本の六法は、目次を見たりパラパラ流し読みする時に便利です。一覧性があるのです。

アプリの六法はスマホで、いつでもどこでも隙間時間に個別の条文の知識を確認できるというメリットがあります。

そして、少しでも時間があれば、目次をパラパラ見て、民法全体の体系がどうなっているのかや、個別の条文が全体の体系の中のどこに位置付けられているのかを確認するというのが大切です。

それを繰り返していれば、民法の理解がぐーっと深まります。

発行:株式会社シグマデザイン
http://www.sigmadesign.co.jp/ja/

日本で実施されている資格を調べるには資格キングをご利用下さい。

なお、配信解除希望とのメールをいただくことがあるのですが当方では応じることができません。解除フォームよりご自身で解除していただきますようお願いいたします。

(裏編集後記)

外国人労働者の受け入れ拡大が検討されています。

その是非はともかくとして、もし、大量の外国人が入国してくるとなると、入管関係の仕事が増えると思われるので、行政書士にとっては大きなビジネスチャンスですよね。

今までの行政書士は、建設業許可申請が主な仕事でしたが、これからは入管関係の仕事も大きなパイになってくるような気がします。

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