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第349号 2012・4・28

■■ はじめに ■■

みなさん、こんにちは。今日は、民法415条の解説です。

415条は、債権編の中で極めて重要な条文で、よく使う条文です。

前回に解説した民法414条は、債務不履行による履行の強制(強制執行)についての条文でした。

債務者に債務不履行があった場合、債権者が取りうる手段は3つあります。

1、履行の強制(強制執行)

2、損害賠償請求

3、解除

1については、前回の414条で解説しました。

2については、今回の415条で解説します。

とすると、3の解除については次回の民法416条に規定されていると思いますよね。

でも、実際にはそうではありません。

解除についてはずーっと飛んで、541条と543条で規定されています。

なぜ、解除だけ離れているのでしょうか?

これは、民法の体系を理解していると謎が解けます。

いわゆるパンデクテン方式というやつです。

こういうのがすぐに説明できるようになると民法の体系が理解できている証拠ですので、民法の力が一気に伸びると思います。

この点についての説明は後ほどしたいと思います。一度自分で考えてみて下さい。

さて、このメルマガの読者の中には、資格試験に挑戦しているという人も多いと思います。

法律系の試験は、問題文などが長いのが特徴で、とにかく多くの文章を読む必要があります。

特に、司法試験や法科大学院に入学するための適性試験なんて恐ろしいほどの長い文章を素早く読まなければなりません。

いつも時間が足りなくてアウトという人も多いと思います。

そういう人は、文章を早く読む訓練をしなければいつまでも合格できません。

というのも、そういう人は法律の知識や理解が足りなくて合格できないわけではないのです。

だから、いくら法律の勉強をしても合格できないのです。

これに気づいていない人がほんとに多いです。

文章を早く読むという能力が足りてないのに、自分は法律の知識と理解が足りていないんだと勘違いして、その勉強ばかりするんですね。

これに気づかない限り一生合格できません。

私自身も同じような経験があり、勉強だけでなく仕事でも文章を早く読む能力がないがために苦労したことがたくさんあります。

おそらく5年くらい前なのですが、速読の勉強に取り組みました。

いろいろな速読のスクールに体験入学したのですが、結局パソコンを使って効率的に訓練するSP速読学院に入学して3ヶ月ほどトレーニングを受けました。

もともと、速読というのは信じていない人間でしたが、ほんとに読むのが早くなりました。

みなさんもウソだと思って一度速読のトレーニングをしてみて下さい。

ちなみに、SP速読学院は無料体験ができます。

無料体験だけでも、自分の文字を追う目の動きや、入ってきた情報を処理する脳の動きが活発化するのを体感することができます。

よくよく考えてみると、速聴というのは当たり前のようにやっていて、それはやっぱり効果あるんですよね。

講義とかセミナーとか、時間がもったいないので全部倍速で聞いています。

速読も同じようにトレーニングできて当然なんですよね。試験でいつも時間が足りない、仕事の効率が悪いと自覚している人は、一度、自分の速読・速聴の能力の不足を疑ってみて下さい。

それでは、さっそくはじめましょう。

第415条(債務不履行による損害賠償)

債務者がその債務の本旨に従った履行をしないときは、債権者は、これによって生じた損害の賠償を請求することができる。債務者の責めに帰すべき事由によって履行をすることができなくなったときも、同様とする。

■■ 解説 ■■

民法415条は、債務不履行による損害賠償の要件について規定した条文です。

ただ、実際には、この条文に書いてある以外にも様々な要件が要求されますので、1つずつ丁寧に説明していきたいと思います。

まず、債務不履行というのは、債務者が正当な理由がないのに債務の本旨に従った債務の履行をしないことです。

例えば、甲さんと乙さんが、乙さんの所有する建物の売買契約を締結したとします。引き渡しは1ヶ月後に代金と引き換えにという約束です。

1ヶ月後、甲さんが代金を用意して乙さんの家に行きましたが、乙さんは建物の引き渡しを拒みました。

このような場合、乙さんは債務不履行責任を負うことになります。

債務不履行責任の内容して、さきほども説明したように以下の3つの責任を負うことになります。

1、履行の強制(強制執行)

2、損害賠償請求

3、解除

そして、債務不履行責任というのは3種類あります。

それぞれ要件が異なりますので、これは全部覚えてしまって下さい。

試験に頻出ですので、理解するだけではダメです。完全に暗記して下さい。

1、履行遅滞:履行が可能であるのに弁済期を徒過した場合

2、履行不能:履行が後発的に不能となった場合

3、不完全履行:債務の履行として一応の給付はなされたが、それが不完全な場合それぞれ具体例を挙げます。

さきほどの具体例で乙さんが、弁済期をすぎても建物の引き渡しをしませんでした。

これが履行遅滞にあたります。

そして、さきほどの事例で乙さんが何らかのミスで建物を焼失させてしまったとします。

すると、建物を引き渡すことが不可能になってしまいます。これが履行不能です。

最後に、具体例を少し変えて、甲さんと乙さんがかわいいペットとしての柴犬の売買契約をしたとします。

そして、引き渡し時期に乙さんは甲さんに柴犬を引き渡しました。

しかし、その柴犬は病気にかかっていました。これが不完全履行です。

一応債務の給付をしているわけですが、病気の柴犬ですので、不完全な給付をしているわけです。

これで大体のイメージを掴んでいただけたかと思います。

少し長くなりましたので、具体的な要件についての説明は次回からにします。

今日は、とにかく債務不履行には、履行遅滞、履行不能、不完全履行の3種類があって、債務不履行の効果として、履行の強制、損害賠償請求、解除の3つがあるということを覚えて下さい。

この3種類の債務不履行が成立するための要件がそれぞれ異なっており、非常にややこしくなっています。

だからこそ試験によく出題されるわけです。

きちんと理解してしまえば、要件に1つずつあてはめていくだけですので、それほど難しくはありません。

■■ 豆知識 ■■

冒頭に少し触れましたが、解除だけ何故別の場所に規定されているのかを解説します。債務不履行の効果は、履行の強制(強制執行)、損害賠償請求、解除の3つでしたよね。

履行の強制については、414条、損害賠償請求については415条に規定されています。ということは、416条は解除について規定されていると思えますが、実際にはそうではないという話です。

ちなみに、解除は541条と543条に規定されています。まず、414条と415条というのは、第3編債権の第1章総則の中に規定されています。

そして、解除の541条と543条は、第3編債権の第2章契約の中に規定されています。これでピンときた人は素晴らしいと思います。私たちの日本民法は、パンデクテン方式を採用しているのでしたよね。

共通する内容をどんどん前に括りだして規定するという体系を採用しています。

超基本的な事ですが、債権の発生原因は4つです。この4つがすぐに出てこない人はこの機会に絶対に覚えてしまって下さい。

1、契約(521条〜)

2、事務管理(697条〜)

3、不当利得(703条〜)

4、不法行為(709条〜)

この4つです。

債務不履行というのは、債務を履行しないことですので、第3編債権の全体で問題になる概念です。

パンデクテン方式は、共通する事柄を前に括りだしますので、債務不履行の効果の規定については前に括りだされ第1章総則の中に規定されています。

ただ、解除は契約をした時にしか問題になりません。これは解除の定義からも明らかです。

解除とは、契約が締結された後に、その一方の当事者の意思表示によって、その契約が初めから存在しなかったと同様の状態に戻す効果のある制度です。

つまり、債権の発生原因である契約、事務管理、不当利得、不法行為の中の契約の部分でしか問題にならないのです。

事務管理、不当利得、不法行為の中では解除というのは全く問題になりません。

パンデクテン方式というのは、共通するものを前に括りだすので、解除だけは総則の部分に括りだすことができないのです。

したがって、解除だけは第1章総則の中ではなく、第2章契約の中に規定されているのです。

いつも民法は目次を常に見る事が大切だと言っています。

今一度、目次を見ながらそれぞれの条文がどの部分に位置づけされているのか確認してみて下さい。

民法の目次は覚えてしまうと一気に体系的理解が深まります。

私も勉強している時は、週に2回くらいは、目次を何も見ずに書き出す練習をしていました。

少し難しい話をしましたが、頑張ってみて下さい。

■■ 編集後記 ■■

415条は、超重要条文ですので、何回かに分けて解説したいと思います。

一度理解してしまえば、この分野は間違えないようになるので、慌てずに確実に理解して欲しいと思います。

そして、要件・効果は暗記して下さい。今日は、民法のパンデクテン方式などの話をしました。これは難しい話ですので、意味が分からない人は無視して下さい。

ただ、意味が分かれば民法の理解が確実に深まります。

それから、冒頭にも言いましたが、自分は文章を読むのが遅い、理解するのが遅いと感じている人は、速読のトレーニングを取り入れることをおすすめします。

本を読むのが遅い人の特徴は、目の筋肉である眼筋が弱いことです。

目の動きが悪いので、一度にとらえることのできる情報量が少ないのです。

文章を読む時間を短縮できれば、試験では圧倒的に有利になります。

また、仕事の効率も飛躍的に上がるでしょう。

特に、法律を使った仕事をしようと思っている人は、大量の文章を読んで書くということが絶対に必要になりますので、ぜひとも身につけておきたいスキルの1つです。

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