第114号 2006・1・16

■■ はじめに ■■

みなさん、おはようございます。 今日は、128条と129条の説明に入ります。

両方とも、ある意味では当然のことを定めた条文ですので、特に説明することはないの ですが、私の分かる範囲で説明したいと思います。

というのも、この条文はあまり勉強したことがなくて、いろいろな本を調べたのですが 、詳しい説明がなされているものが見つからなかったのです。

そういう意味で重要性は非常に低いと思いますので、さらっと読み飛ばしてください。

ちなみに、コンメンタールという本があって、それを調べるとほぼ全ての条文の説明が なされていてしっかりとした説明をすることができると思うのですが、今は手元にない ので、ご了承ください。

もう一度言いますが、重要性はほんとうに低い条文ですので、あまり深く気にしなくて もいいと思います。

民法の条文を完璧にマスターしたいという方はコンメンタールを購入するのもいいかと 思います。

私もいずれ買おうと思っています。

↓我妻・有泉コンメンタール民法

我妻・有泉コンメンタール民法―総則・物権・債権

第128条(条件の成否未定の間における相手方の利益の侵害の禁止)

条件付法律行為の各当事者は、条件の成否が未定である間は、条件が成就した場合にその法律行為から生ずべき相手方の利益を害することができない。

129条(条件の成否未定の間における権利の処分等)

条件の成否が未定である間における当事者の権利義務は、一般の規定に従い、処分し、相続し、若しくは保存し、又はそのために担保に供することができる。

■■ 解説 ■■

この2つの条文をじっくり考えるということは初めてなのですが、129条の方がよくわかりません。

まず、128条ですが、これは当然のことを規定しているにすぎません。

条件の成否が未定の間であっても、条件が成就した場合に発生する相手方の利益を害することはできないという当たり前のことを規定しているだけでしょう。

そして、129条ですが、条件の成否が未定の間は、処分などができると書いてあります。

当事者の「権利義務」と書いてありますが、この「権利義務」というのがよくわかりません。

おそらく、128条との関係で読むと、条件が成就した場合の「権利義務」ということなのでしょう。

そうだとすると、例えば、「東大に合格すれば、車をあげる」という停止条件付き贈与契約の場合、東大に合格すると「車の引渡し請求権」というものが発生します。

そして、この「車の引渡し請求権」というものを、条件の成否が未定の間にも誰かに譲渡することができるということになるのでしょう。

この「車の引渡し請求権」という債権を他人に譲渡することを「債権譲渡」といい、466条以下で規定されています。

また、これについては、その部分で詳しく説明します。

■■ 豆知識 ■■

128条、129条については特に豆知識はありません。

■■ 編集後記 ■■

今日の解説は、詳しい解説がのっている本が手元になかったので、私見で解説しました。

あまり自信がなく解説してしまったので、読み飛ばしてください。

本に解説がのっていないくらいなので、この条文は飛ばそうと思ったのですが、一応このメルマガの趣旨が一つずつ条文の解説をするということなので、一応紹介しました。

また、詳しいことが分かれば、補足しますので、どうかご了承ください。

発行:株式会社シグマデザイン
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