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第306号 民法 第377条 (抵当権の処分の対抗要件)

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毎日3分!条文+豆知識で民法完全制覇! 第306号 2007・12・25
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■■ はじめに ■■

みなさん、こんばんは。

前回で抵当権の処分の解説が終わりました。

それから、練習問題の解説をのせておきましたので、見ておいてくださいね。

参加していただいたみなさんありがとうございました。

→ 練習問題とその解答

さて、みなさんは自分の机の前に、夢や目標を書いて貼っているでしょうか?

手帳に自分の夢や目標を書いているでしょうか?

私は、机の前に夢を書いて貼っているし、手帳にも自分の夢や自分をはげます言葉、戒めの言葉をびっしりと書いています。

GMOインターネットの熊谷さんの「1冊の手帳で夢はかなう」がベストセラーになりましたが、なぜ、手帳に書いたり、机の前に貼ったりすることが大事かといえば、常に目に入るからです。

この「常に」というのが大事なのです。

人間は、勉強していてわかると思うのですが、ほんとに忘れる生き物なのです。

記憶しているという意識的レベルの段階では、すぐに忘れてしまうんです。

でも、それを何度も何度も繰り返し頭に入れることで、意識的レベルから無意識的レベルに変化するのです。

私たちが、言葉を無意識に使えたり、無意識に呼吸をすることができるのは、無意識的なレベルになっているからです。

夢をかなえたり、目標にたどりつくというのも同じことです。

毎日毎日、常に目にすることで、自分の夢や目標が無意識的なレベルに刷り込まれ、そのために必要な行動を無意識に取るようになっていくのです。

これはほんとに不思議なもので、ほんとうにそうなんです。

恥ずかしがらずに、懐疑的にならずにぜひ実践してみてください。

数ヶ月すれば、自分の行動が少しずつ変化していることに必ず気づくはずです。

人間の潜在能力は計り知れないものがあります。未だ現代科学を持ってしても解明できないそうです。

そんな、無限の可能性を秘めた潜在能力を呼び起こすために、無意識的なレベルに刷り込むことを意識的にやることが大事なんだと思います。

それでは、さっそくはじめていきましょう。

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▼▼▼ 民法 第377条 (抵当権の処分の対抗要件)  ▼▼▼

1項
前条の場合には、第467条の規定に従い、主たる債務者に抵当権の処分を通知し、又は主たる債務者がこれを承諾しなければ、これをもって主たる債務者、保証人、抵当権設定者及びこれらの者の承継人に対抗することができない。

2項
主たる債務者が前項の規定により通知を受け、又は承諾をしたときは、抵当権の処分の利益を受ける者の承諾を得ないでした弁済は、その受益者に対抗することができない。

■■ 解説 ■■

この民法377条は、抵当権の処分をしたときの対抗要件について規定しています。

あくまで対抗要件ですので、377条に規定していることをしなくても抵当権の処分の効力は生じています。

ただ、主債務者、保証人、抵当権設定者、それらの者の承継人に抵当権の処分を対抗するためには、377条の規定する行為が必要だということです。

対抗要件と効力発生要件は、全然違いますので注意してください。

具体的にどのような行為が必要かというと、抵当権の処分をした者から主債務者に通知するか、主債務者が承諾することが必要です。

これらは467条の規定に従いなす必要があるのですが、467条というのは債権譲渡の規定です。

467条は非常に重要なのですが、ここで解説すると非常に長くなってしまいますので、詳しい解説は、467条の部分ですることにします。

とりあえず、抵当権の処分をした者から主債務者への通知か主債務者の承諾がなければ、対抗することができないという結論だけおさえておいてください。

そして、債権譲渡の通知の勉強をした後で、もう一度この条文を読んでください。

一応、具体例を挙げておきます。

例えば、債務者Aに対して1番抵当権者のB、2番抵当権者のC、3番抵当権者のDがいたとします。

そして、BがDに抵当権の順位譲渡をしたとします。

この順位譲渡をAに対抗するためには、抵当権の順位譲渡をしたBから債務者のAに対して「自分の抵当権をDに順位譲渡したのでよろしく!」と通知するか債務者のAが「抵当権の順位譲渡したことを承諾しました。」という承諾が必要なのです。

■■ 豆知識 ■■

抵当権の順位譲渡をしたBから通知をする必要があるというのがポイントです。

抵当権の順位譲渡を受けたDから通知するのはダメです。

理由は、簡単にいうと権利を失う者が「自ら譲渡した。」と言っているということは信頼性が高いですよね。

反対に、権利のもらう者から「自分は権利をもらったからよろしく!」と言ったとしても、信頼性は低いからです。

詳しくは、467条の解説でやります。

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■ 編集後記 ■

民法は、共通する部分を前に括りだして規定するというパンデクテン方式で作られています。

ですから、前の条文から順番に全てを解説していくというのは実は無理があります。

ただ、いずれにしても一回で民法の全てを把握することは不可能ですので、とりあえず一通り目を通して、それから全体を意識しながらもう一度勉強するということが必要です。

今は、まだ一週目ですので、「こんな条文があったなぁ。」というレベルになっていれば十分です。

よく分からなくてもまったく心配する必要はありません。分からなくてもあまりこだわらずに先に進みましょう。

それから、冒頭に紹介したサイトも参考に。

それでは、次回もお楽しみに!!

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(裏編集後記)

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さすが、世界でもトップレベルのパワーエリートです。

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関連条文

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