↓管理人のYouTubeチャンネルです。ぜひ、チャンネル登録をお願い致します。

第337号 第404条

■■ はじめに ■■

みなさん、おはようございます。

今日は、民法404条の解説です。少し重要な条文なのですが、内容は簡単ですのですぐに終わると思います。

さて、いよいよ衆議院議院の総選挙が始まります。憲法を勉強したことがある方なら分かると思うのですが、投票価値の平等という問題があります。

今回の選挙では、総務省の発表によると最大格差は最大で2.337倍だそうです。

またしても2倍を超えています。憲法14条に反していることは明らかです。

当然、様々な意見があるでしょうが、少なくとも現在の与党は、わが国の最高法規である憲法すら遵守していないのです。

大統領制と異なり、議院内閣制を採用しているわが国において、選挙制度に歪みが生じることは民主主義を根底から覆す程の重要な問題であるにも関わらず、結局格差を是正することなく選挙に突入しました。

参議院議院の選挙に関してですが、平成16年1月14日の最高裁判例における福田博裁判官の非常に有名な反対意見があります。

選挙権の重要性、諸外国との比較、立法権・行政権・司法権の三権の関係など非常に分かりやすく解説されています。

憲法の理解を深めることや8月30日の投票に向けて、参考になる文章ですので、ぜひ読んでみてください。最高裁のホームページから全文をダウロードすることができます。

↓最高裁判所

http://www.courts.go.jp/saikosai/

それでは、はじめていきましょう。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

▼▼▼ 第404条 ▼▼▼

利息を生ずべき債権について別段の意思表示がないときは、その利率は、年5分とする。

■■ 解説 ■■

利息には、当事者間の合意によって生じる約定利息と法律の規定によって生じる法定利息があります。

この404条は、法定利息について規定した条文で、年5分(5%)と定めています。

当事者間において、利率の定めがあれば、私的自治の原則からその合意に従うことになりますが、当事者間の合意がない場合にこの404条が適用され利率は年5分となります。

例えば、AさんがBさんに100万円を貸し渡した場合(金銭消費貸借契約)、利率を年10%と定めていれば、それに従うことになります。

AB間で利率に関する定めがない場合には、404条により年5%になるということです。

■■ 豆知識 ■■

商法が適用される場合には、年6分となります(商法514条)。

民法は5%、商法は6%というのは一応覚えておきましょう。

■ 編集後記 ■

数年前までは、利息制限法を超える利率での貸付があたり前に行われており、それを超える部分の返還請求訴訟が増加しています。

最近、テレビでも弁護士事務所のCMをよく見かけますが、ほとんどがこの返還請求訴訟に関するものです。

というのも、過払いの返還請求訴訟は、完全に判例が固まっていますので、テンプレートに載せて簡単に処理できるからです。そして、報酬はけっこうな額がもらえますので、弁護士からするとおいしい仕事なのです。

弁護士も競争が激しくなっていて、テレビCM・インターネット広告などで競い合う時代になりました。東京などの都市圏では、フルタイムで雇ってもらえず、アルバイトのように時給制の弁護士も増えてきているという話も聞きます。

弁護士などの資格の価値がどんどん相対的に低下していくことは避けられないようです。

それでは、次回もお楽しみに!!

(裏編集後記)

iPhoneのアプリで「Byline」というのがあります。登録してあるRSSを読むことができるアプリなのですが、グーグルリーダーと完全に同期することができてかなり便利です。

チェックしているサイトを登録しておいて、ちょっとした空いている時間に読むことができるので、インプットする情報量が圧倒的に増えました。

iPhoneを使っている方は、ちょっとお金がかかりますがお試しを。

関連条文

第338号 第405条(利息の元本への組入れ)(20090505)

第337号 第404条(20090505)

第336号 第403条(20091818)

第335号 第402条 (金銭債権)(20091818)

第334号 第401条 (種類債権)(20092626)

〜スポンサードリンク〜

Search & RSS


民法のおすすめの本

↓民法基本書の定番である内田民法!民法を勉強するなら必ず持っておきたい基本書の一つです。

民法1 第4版

↓司法試験受験生の間で圧倒的な支持を得ている伊藤塾のテキストです。司法試験、司法書士、行政書士の受験対策や大学の学部試験対策に最高のテキスト。

伊藤真試験対策講座1 民法総則

↓民法の偉大な学者である我妻先生が民法の条文を一つずつ徹底的に解説されています。条文の趣旨や要件・効果などを調べたい時に辞書のように使うと便利な本です。

我妻・有泉コンメンタール民法—総則・物権・債権

↓手軽に読むことができる人気のSシリーズです。内容がうまくまとめられているので、全体像を理解するのにおすすめです。

民法 (1) (有斐閣Sシリーズ (1))

スポンサードリンク