第85号 2005・11・19

■■ はじめに ■■

みなさん、おはようございます。

今日は、85号で、106条の解説です。

今まで代理人の話をしてきているわけですが、今日は、法定代理人による復代理についての条文の解説です。

前回、前々回で説明してきた復代理人は、任意代理人の復代理人の説明でした。

今日は、法定代理人の復代理人の規定です。

つまり、本人が自由に代理人を選んだ場合ではなく、法律上当然に、認められる代理人についての復代理人についての規定です。

うーん、すごく難しいですよね。

自分で今書いていて混乱してきています。

まぁ、とりあえず始めましょう!!

第106条(法定代理人による副代理人の選任)

法定代理人は、自己の責任で復代理人を選任することができる。この場合において、やむを得ない事由があるときは、前条第1項の責任のみを負う。

■■ 解説 ■■

さて、法定代理人ですが、この場合でも、復代理人を選任することができます。

しかも、条文をよく読んでください。

104条の任意代理人の復代理人の選任の規定と比べてみてください。 

任意代理人は、本人の許諾を得たときか、やむを得ない事由があるときにしか、復代理人を選任することはできません。

しかし、この106条には、そのような要件が書かれていませんよね。

つまり、法定代理人は、いつでも復代理人を選任することができるのです。

このような差があるのはなぜでしょう?これに気づいた方は素晴らしいです。

まず、任意代理人の場合ですが、なぜ、一定の自由がある時にしか、復代理人を選任することができないんでしたか?

本人は、ある人を信用して、代理権を与えて代理人に選任したわけですよね。

ですから、勝手にさらに復代理人を選任されては困るからです。

よくわからない人が自分の知らないところで、復代理人になっていたら困りますよね。

でも、法定代理人の場合はどうでしょうか。

法定代理人の典型例は、未成年者の親です。

これは、法律上、当然に選任されるものです。

つまり、本人が選んだわけではないのです。

信用できるからということで、選んだわけではないんですね。

ですから、さらに復代理人が選任されたとしても、別にかまわないじゃないか、ということになります。

ただ、法定代理人というのは、本人を保護するために付けられることが多いので、あまりにも勝手なことをされると困ります。

ですから、自由に復代理人を選任することができる代わりに、その復代理人がした行為の責任は全て負わなければなりません。

条文でいうと、「自己の責任で」という部分です。

ただ、やむを得ない自由があって復代理人を選任した場合は、少し責任が軽くなります。

これが、後段の部分です。

「やむを得ない事由があるときは、前条第1項の責任を負う」と書いてありますね。

そして、前条第1項を見てみると、「選任及び監督について〜責任を負う」と書いてあります。

つまり、やむを得ない事由がある場合には、選任や監督について問題があった場合にのみ責任を負うことになります。

このようにして、うまくバランスを取っているわけです。

■■ 豆知識 ■■

106条のような条文の構造の場合。

1文目を前段、2文目を後段と読みます。

条文の読み方にも少しずつ慣れていってくださいね。

■■ 編集後記 ■■

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