第378号 2018・5・18

■■ はじめに ■■

みなさん。こんばんは。

少し前から連帯債務についての解説に入っています。

今回解説する民法434条から440条までは、連帯債務の中でも特に重要な条文です。

民法の試験では頻出の知識がたくさん出てきますので、できれば覚えしまいましょう。

さて、完全に私事ですが、新しいパソコンを買いました。

Macbook Proの15インチを買いました。

賛否両論あるタッチバーは、今のところ、あれば便利だし、そんなに目くじら立てて批判することはないかなと感じています。

それより、問題があるのはキーボードです。

やっぱり、ペラペラのバタフライキーボードは打ちにくいです。

今も新しいMacBook Proで、このメルマガを書いているのですが、打ち間違える事が多いです。

まだ慣れてないというのもあるかもしれないけど、あまり良いキーボードではないなというのが正直な感想です。

それでは、早速始めていきましょう。

▼▼▼ 第434条(連帯債務者の一人に対する履行の請求) ▼▼▼

連帯債務者の一人に対する履行の請求は、他の連帯債務者に対しても、その効力を生ずる。

■■ 解説 ■■

以前にも説明しましたが、連帯債務は、あくまでも債務者の数に応じて成立する数個の独立した債務です。

したがって、連帯債務者の一人について生じた事由は他の連帯債務者に何ら影響を及ぼさないのが原則となります。

この原則論は、後ほど解説する440条に書いてあります。

連帯債務者の一人に生じた事由は、他の連帯債務者に何らの効力も生じないという原則論を連帯債務の相対効と言います。

他方で、民法は連帯債務者間の緊密な主観的関係を重視して、いくつか例外を定めています。

その例外が今回の434条から439条です。

民法434条から439条に定められていることについては、一人の連帯債務者に生じた事由が他の連帯債務者に効力を及ぼします。

これを連帯債務の絶対効と言います。

連帯債務というのは、全く知らない人たちの間で成立するということは少なくて、何らかの緊密な事情のあることが多いです。

例えば、子供の債務を親が一緒に連帯して負う場合などです。

民法は、このように連帯債務者間には緊密な関係があることから、別個独立の債務ではあるものの例外をいくつか認めているのです。

具体的に言うと、民法は6つの事由について絶対効を定めています。

今日はその1つ目の履行の請求です。

連帯債務者の誰か一人に対して、履行の請求すると、他の連帯債務者全員にその効力が生じます。

履行の請求によって生じる効果としては何があるでしょうか?

まず、履行遅滞です。

期限の定めのない債務については、履行の請求を受けた時から履行遅滞になります(412条3項)。

請求することによって債務者が履行遅滞の状態になります。

次に、時効の中断です。

時効は請求によって中断します(147条1号)。

このように履行の請求によって、履行遅滞と時効の中断という効果が生じるわけですが、連帯債務者の一人に履行の請求をすると、434条によってこれらの効果が連帯債務者全員に対して生じるという事です。

これは債権者からするとかなり強力な効果ですよね。

直接履行の請求を受けていない連帯債務者も、434条による請求の絶対効により、自分の全く知らない間に、履行遅滞に陥ったり、消滅時効が中断したりする可能性があるという事です。

ちなみに、この履行の請求の絶対効を定めた434条は債権者保護に偏りすぎていて、債務者に酷であるという意見が多かったため、改正民法では削除されました。

現行民法では、絶対効ですが、改正民法が施行されたら相対効となるので注意が必要な条文です。

■■ 豆知識 ■■

時効の中断事由としては、先ほどの請求以外に債務の承認(147条3号)があります。

「履行の請求による時効中断は絶対効」というのを勘違いして「時効中断は絶対効」と覚えてしまっている人が多いのです。

そうやって覚えてしまっていると、債務の承認による時効中断も絶対効としてしまうのですが、そればバツです。

434条は、履行の請求について絶対効を定めているのであり、いわばその副次的効果として請求による時効の中断の効果(147条1号)が生じるわけで、時効の中断全般について絶対効を定めているわけではありません。

つまり、債務の承認による時効中断(147条3号)は相対効であり、他の債務者との関係では時効は中断しません。

時効の中断事由について定めている147条を確認しましょう。

【147条】
時効は、次に掲げる事由によって中断する。
一、請求
二、差押え、仮差押え又は仮処分
三、承認

条文を読めば分かりますが、時効の中断事由はこの3つです。

そのうち、1号の請求による時効中断のみ連帯債務の絶対効が生じるという事です。

連帯債務について、請求による時効中断は絶対効、債務の承認による時効中断は相対効というのは試験にもよく出るし、多くの人がミスしやすいのでここで覚えてしまいましょう。

■■ 編集後記 ■■

この連帯債務の相対効と絶対効については、実際にどのように試験に出題されているのかを見た方が分かりやすいと思います。

特に豆知識で紹介したようなややこしくてミスしやすい点については、実際に問題を何度も解いてみると「あぁ、また出てきたな。」と思えるようになるはずです。

また、時間のある時にでも、色々な試験の過去問から抜き出してきて、実際に皆さんに解いてもらおうと思います。

それでは、次回もお楽しみに。

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