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第377号 2017・12・22

■■ はじめに ■■

みなさん。こんにちは。

今日は民法433条の解説です。

理解するのに難しくはないのですが、連帯債務の本質と関わり、試験にもよく出題される条文ですので、知識として覚えてしまいましょう。

さて、アップルの時価総額が100兆円超えましたね。日本の今年の予算(一般会計)が約97兆円ですから、それと比較するとどれくらいすごい規模感なのかというのが分かりますよね。

これからは確実にIT企業があらゆる業界を飲み込んでいくでしょう。

今からの5年くらいで最も劇的に変わるのが自動車業界だと言われています。

テスラのモデルSにはレベル2の自動運転がすでに搭載されています。

さらに来年国内でも発売される予定のアウディA8にはレベル3の自動運転が搭載されています。

ドイツでは来年(2018年)から高速道路などの限定された地域ですがレベル3の自動運転が解禁されるそうです。

自動運転のレベルはSAE(Society of Automotive Engineers)という団体が6段階のレベル(0~5まで)を設定しており、事実上の世界標準となっています。

レベル3というのは、条件付き自動運転(Conditional Automation)で、「特定の条件下において自動運転モードを実行できる。自動運転モードの時は、すべての運転操作をシステムが実行。ただし、自動運転モードの機能が困難になった時は、システムドライバーに運転操作の引き継ぎ要求をできる。」と定義されています。

簡単に言うと、ドライバーはハンドルから手を離して何もする必要が無い状態という事です。アクセルやブレーキの操作は不要で、しかもハンドルから手を離してリラックスして座っているだけで目的地につくのです。

これがドイツでは来年からスタートするのです。

最近、トヨタの豊田章男社長が相当危機感をつのらせていますが、その理由がよく分かります。

自動運転カーが社会に与えるインパクトは想像以上に大きいです。。

もし、日本の法整備が遅れたり、トヨタが自動運転技術やEV技術でドイツ、中国、アメリカ勢に敗れたりすれば、考えるだけでも恐ろしいですよね。

個人的には乗っている車もトヨタ車ですし、豊田章男社長も好きなので何とか頑張って欲しいです。

ただ「ピンチはチャンス」という言葉があるように、こういう技術革新が起きる時って、だいたい法律が後追いで新しく制定されたり、改正されたりします。

最近ですと、航空法が改正さたことで、行政書士に新しい仕事が生まれました。

いわゆるドローンですね。

航空法の改正で特定の地域(実際はほとんどの地域)でドローンを飛ばすのに許可が必要になりました。

許可申請というのは難しくはないのですが、手続きがめんどくさいので「その許可申請を代理しますよ」と営業することで仕事になるのです。

この類の仕事は行政書士のメイン業務ですし、これからのドローンの普及を考えるとけっこういい仕事になるかもしれませんよ。

ちなみに200g未満のドローンは航空法の規制対象外なので、比較的自由に飛ばせます。私も199gのDOBBYという小型ドローンで時々遊んでいます。

さて、前置きが長くなりましたが、民法の解説をはじめていきます。

▼▼▼ 第433条(連帯債務者の一人についての法律行為の無効等) ▼▼▼

連帯債務者の一人について法律行為の無効又は取消しの原因があっても、他の連帯債務者の債務は、その効力を妨げられない。

■■ 解説 ■■

前回、連帯債務のポイントはあくまで「数個の別個独立の債務である」と説明しましたよね。

その性質が具体的に現れている1つの場面がこの433条です。

例えば、債権者甲が乙、丙、丁に100万円を貸して、乙、丙、丁がその100万円について連帯債務を負っているとします。

この時に、連帯債務者の1人である乙が意思無能力であったとします。

その場合、甲乙間の金銭消費貸借契約(587条)は意思無能力によって無効になりますよね。

このような場合でも、甲とその他の連帯債務者である丙、丁との間には何らの効力も生じないということです。

つまり、依然として丙と丁は二人で甲に対して100万円の連帯債務を負担しているということです。

理由は、連帯債務は「数個の別個独立の債務」だからです。

特に難しくはないので大丈夫だと思います。

ちなみに、この433条は任意規定ですので、当事者が反対の意思表示などをしていればそれに従うことになります。

これで民法433条の解説は終わりですが、あまりにも簡単に終わったのでちょっと復習をしましょう。

さきほど、意思無能力の場合には契約が無効と言いました。

これは知識としては皆さん知っていると思います。

では、その根拠は何でしょう?

条文はありますか?

答えは、現行民法に条文はありません。

条文が無いのにどうして無効になるのかというと、私的自治の原則なんですね。

私的自治の原則の前提として、意思能力は当然に要求されると判例も学説も考えているようです。

ただし、改正民法ではこの点が明文化されました。

3条の2が追加され、意思無能力者の法律行為が無効であるということが明確になりました。

一応、条文を載せておきます。

【改正民法第3条の2】
法律行為の当事者が意思表示をした時に意思能力を有しなかったときは、その法律行為は、無効とする。

■■ 豆知識 ■■

今回解説した民法433条が具体的に試験にどのように出題されるのか知っていただきたいので司法試験の過去問を1問ご紹介します。

問題:二人が貸金業者から連帯して100万円を借り入れた後、当該連帯債務者のうちの一人が成年被後見人であることを理由に当該契約を取り消した場合、他の連帯債務者は、成年被後見人の負担部分の債務を免れる。

さて、どうでしょうか?

今、解説したばかりなので大丈夫だと思いますが、433条の知識を知らないと間違えてしまう可能性があります。

答えは当然×ですよね。

もし433条の知識がないと何となく残りの債務者が可哀想だなぁと思って○にしまうかもしれませんので注意が必要です。

最悪433条の知識がなかったとしても、連帯債務の基本である「連帯債務は数個の別個独立の債務」ということさえ知っていれば×にすることができるでしょう。

■■ 編集後記 ■■

さきほど紹介した司法試験の過去問を見ても要件、効果、趣旨などの基本的な知識が大事というのが良くわかりますよね。

433条の知識がなかったとしても「連帯債務の本質って何なの?」ということが分かっていれば何とか解けるようになっています。

過去問はやっぱり練りに練られて作られているので、良問が多いと思います。

どんな試験でも「過去問を制する者が試験を制する」です。

単純に機械的に解いて、正解したとか間違えたとかで終わるのではなくて、この問題の裏側にある出題者の意図は何なのか?ということまで考えてみると面白いです。

それでは、次回もお楽しみに。

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(裏編集後記)

最近PCゲームにはまっています。

興味が無い人は名前も知らないと思いますが、バトルフィールド1(BF1)、カウンターストライク・グローバルオフェンシブ(CS:GO)、ユーロトラック・シミュレーター2なんかをやってます。

東大卒のプロゲーマーである「ときど」さんがEVO2017で優勝したり、2022年のアジア大会でゲーム(e-Sports)が公式大会になったり、日本でもちょっとずつPCゲームの世界が盛り上がってきている感じがします。

その証拠にPC全体の出荷台数は減少傾向なのにゲーミングPCは増加しているんですよね。

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