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第334号 2009・7・26

■■ はじめに ■■

みなさん、こんにちは。今年の宅建試験の受付がもうすぐ終わります。

それでは、はじめましょう。

▼▼▼ 第401条(種類債権)▼▼▼

1項
債権の目的物を種類のみで指定した場合において、法律行為の性質又は当事者の意思によってその品質を定めることができないときは、債務者は、中等の品質を有する物を給付しなければならない。

2項
前項の場合において、債務者が物の給付をするのに必要な行為を完了し、又は債権者の同意を得てその給付すべき物を指定したときは、以後その物を債権の目的物とする。

■■ 解説 ■■

401条は、種類債権において、どの程度の品質の物を給付しなければならないかないついて、一定の基準を示すとともに、種類債権の特定の生じる時期と効果について規定しています。

種類債権というのは、前回の特定物の対をなす概念である「不特定物債権」と考えていただいてかまいません(厳密には種類物債権と不特定物債権は区別されています)。

特定物が、中古車などの具体的な取引において当事者が個性に着目した物であるのに対して、不特定物は、新車などのように個性を持たない物を意味します。

中古車の場合は、「この中古車」ということに意味があります。

この年式、色、走行距離など。

しかし、新車の場合は、ショールームに飾ってある「この車」が欲しいわけではないですよね。

色、型式などが同じであれば、別にどの車でもいいわけです。

このような不特定物については、当事者が品質を明らかにしていない場合は、中等の品質を給付することを1項は規定しています。

これはあたり前なので、あまり難しい規定ではありません。次に2項ですが、これは重要な条文です。

不特定物を対象にした取引をした場合でも、2項に規定されている「債務者が物の給付をするのに必要な行為を完了」または「債権者の同意を得てその給付すべき物を指定」という要件を充たした場合には、不特定物が「その物」に特定し特定物に変わるのです。

では、1つずつ特定の要件を見ていきます。

2項で規定されている「債権者の同意を得てその給付すべき物を指定」というのは分かりやすいと思います。

しかし、「債務者が物の給付をするのに必要な行為を完了」したと言えるためには、具体的にどのような行為が必要なのか明らかではありません。

そこで、債務の種類によって分類して考えるのが一般的です。持参債務の場合は、現実の提供をした時点です。

つまり、目的物が債権者の住所に到着し、債権者がいつでも受領することの可能な状態に置かれた時点です。

例えば、新車の売買契約をした場合、ほとんどの場合は、車の引渡しの時に家まで車を持ってきてくれます。

つまり、債務者は債権者の家まで目的物を「持参しなければならない債務」を負っているのです。

このような債権者の家まで持参しなければならない債務を持参債務と言います。

車屋さんが債権者である買主の自宅に届けて、買主がいつでも受け取れる状態になった時に「債務者が物の給付をするのに必要な行為を完了」したということができ、その時点で、目的物が「その車」に特定します。

次に、取立債務の場合は、債務者が分離・準備・通知した時点です。

つまり、債務者が目的物を分離し、債権者の取立てがあれば直ちに引渡し可能な状態に置いてその旨を債権者に通知した時点です。

例えば、新車の売買契約をした場合で、買主が車屋さんまで車を取りに行かなければならないような場合です。

つまり、債務者は債権者から目的物を「取立てられる債務」を負っているのです。

このような債務者が債権者に取り立てられる債務を取立債務といいます。

例えば、新車を引き渡すために、車屋さんは、工場にたくさん並んでいる新車の中から一台を自分の営業所に持って帰ります(分離)。

そして、引渡しの前に最終点検などをして引渡しの準備をします(準備)。

そして、最後に買主の人に準備ができたので取りに来るように電話をします(通知)。この時点で、目的物が「その車」に特定します。

あともう一つ送付債務というのがあるのですが、ほとんど問題にならないのでパスしておきます。

このように不特定物が特定し特定物に変わると、それ以後は特定物として処理されることになります。

特定物になることにより様々な効果が生じるのですが例えば、前回の400条が適用されことになり、特定後は債務者は善管注意義務を負うことになります。

最後に2項の不特定物が特定するための要件をまとめておきます。

不特定物が特定する要件としては2つあります。

1、債務者が物の給付をするのに必要な行為を完了したこと。

2、債権者の同意を得てその給付すべき物を指定したこと。

そして、1の具体的な内容として持参債務と取立債務の2つがあるということです。

■■ 豆知識 ■■

多くの方が混乱するというか、あいまいに理解しているものとして、493条の弁済の話があります。

まだ解説していないので、知らない方は無視していただいてかまいませんが、493条の弁済を勉強したことのある方は、401条の取立債務の話と493条の弁済の話がしっかりと区別できているかチェックしておいてくださいね。

493条の弁済の効果が生じるためには原則として「現実の提供」(493条本文)が必要です。

ただし、債権者が受領を拒んでいる場合や弁済するのに債権者の行為が必要な場合は「口頭の提供」で弁済の効果が生じます(493条但し書き)。

この「口頭の提供」というのは、弁済の準備をしたことを通知してその受領を催告することを意味します。

つまり、準備と通知が要件とされているのです。

要件が似ているので、取立債務の特定の要件と混同している人が多いのです。

この2つは、適用される場面が全く違いますし、要件も「分離」が必要か否かで異なります。

目次を見て401条と493条が民法の体系の中でどこに位置づけられているのかを確認しておいてください。

■■ 編集後記 ■■

401条は、条文だけを読んでもあまりよくわからないと思います。

具体的な事例を比較しながら検討してはじめて理解できると思うので、現時点でわからなくても気にする必要はありません。

制限種類債権や変更権などの論点も401条と関連して問題になる論点なのですが、少し細かくなるので紹介しませんでした。

とにかく2項をしっかりと理解しておいてください。

特定の要件については暗記しておいた方がいと思います。それでは、次回もお楽しみに!!

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