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第331号 2009・7・6

■■ はじめに ■■

みなさん、こんにちは。前回、久しぶりに発行したのですが、たくさんの方から励ましのメールをいただきました。

ほんとに、心からうれしかったです。ありがとうございました。

さて、今日は、根抵当権の条文の解説です。ただ、前回も言いましたが司法書士試験以外では、根抵当権の重要性は高くありません。

また、司法書士試験で根抵当権が重要と言ってもそのほとんどは不動産登記法との関連で重要なわけで、民法の中ではそれほど重要性は高くありません。

ということで、今日は根抵当権の条文をまとめて全部紹介したいと思います。

そして、ほとんどの条文が読めばわかる内容ですし、内容自体もだいたい理解しておけば十分ですのでほとんど解説はしません。

ただ、特に司法書士受験生にとっての話ですが、これだけは絶対に覚えておかなければならないということだけを豆知識で紹介しておきます。

司法書士の合格を目指している方は、今日、紹介することは絶対に覚えてください。

理解するだけではダメです。一言一句正確に何も考えずに、反射的にスラスラ言えるくらいまで覚えておきましょう。

それでは、さっそくはじめていきましょう。

第398条の3(根抵当権の被担保債権の範囲)

1項
根抵当権者は、確定した元本並びに利息その他の定期金及び債務の不履行によって生じた損害の賠償の全部について、極度額を限度として、その根抵当権を行使することができる。

2項
債務者との取引によらないで取得する手形上又は小切手上の請求権を根抵当権の担保すべき債権とした場合において、次に掲げる事由があったときは、その前に取得したものについてのみ、その根抵当権を行使することができる。ただし、その後に取得したものであっても、その事由を知らないで取得したものについては、これを行使することを妨げない。

1、債務者の支払の停止
2、債務者についての破産手続開始、再生手続開始、更生手続開始又は特別清算開始の申立て
3、抵当不動産に対する競売の申立て又は滞納処分による差押え

第398条の4(根抵当権の被担保債権の範囲及び債務者の変更)

1項
元本の確定前においては、根抵当権の担保すべき債権の範囲の変更をすることができる。債務者の変更についても、同様とする。

2項
前項の変更をするには、後順位の抵当権者その他の第三者の承諾を得ることを要しない。

3項
第1項の変更について元本の確定前に登記をしなかったときは、その変更をしなかったものとみなす。

第398条の5(根抵当権の極度額の変更)

根抵当権の極度額の変更は、利害関係を有する者の承諾を得なければ、することができない。

第398条の6(根抵当権の元本確定期日の定め)

1項
根抵当権の担保すべき元本については、その確定すべき期日を定め又は変更することができる。

2項
第398条の4第2項の規定は、前項の場合について準用する。

3項
第1項の期日は、これを定め又は変更した日から5年以内でなければならない。4項第1項の期日の変更についてその変更前の期日より前に登記をしなかったときは、担保すべき元本は、その変更前の期日に確定する。

第398条の7(根抵当権の被担保債権の譲渡等)

1項
元本の確定前に根抵当権者から債権を取得した者は、その債権について根抵当権を行使することができない。元本の確定前に債務者のために又は債務者に代わって弁済をした者も、同様とする。

2項
元本の確定前に債務の引受けがあったときは、根抵当権者は、引受人の債務について、その根抵当権を行使することができない。

3項
元本の確定前に債権者又は債務者の交替による更改があったときは、その当事者は、第518条の規定にかかわらず、根抵当権を更改後の債務に移すことができない。

第398条の8(根抵当権者又は債務者の相続)

1項
元本の確定前に根抵当権者について相続が開始したときは、根抵当権は、相続開始の時に存する債権のほか、相続人と根抵当権設定者との合意により定めた相続人が相続の開始後に取得する債権を担保する。

2項
元本の確定前にその債務者について相続が開始したときは、根抵当権は、相続開始の時に存する債務のほか、根抵当権者と根抵当権設定者との合意により定めた相続人が相続の開始後に負担する債務を担保する。

3項
第398条の4第2項の規定は、前2項の合意をする場合について準用する。

4項
第1項及び第2項の合意について相続の開始後六箇月以内に登記をしないときは、担保すべき元本は、相続開始の時に確定したものとみなす。

第398条の9(根抵当権者又は債務者の合併)

1項
元本の確定前に根抵当権者について合併があったときは、根抵当権は、合併の時に存する債権のほか、合併後存続する法人又は合併によって設立された法人が合併後に取得する債権を担保する。

2項
元本の確定前にその債務者について合併があったときは、根抵当権は、合併の時に存する債務のほか、合併後存続する法人又は合併によって設立された法人が合併後に負担する債務を担保する。

3項
前2項の場合には、根抵当権設定者は、担保すべき元本の確定を請求することができる。ただし、前項の場合において、その債務者が根抵当権設定者であるときは、この限りでない。

4項
前項の規定による請求があったときは、担保すべき元本は、合併の時に確定したものとみなす。

5項
第3項の規定による請求は、根抵当権設定者が合併のあったことを知った日から2週間を経過したときは、することができない。合併の日から1箇月を経過したときも、同様とする。

第398条の10(根抵当権者又は債務者の会社分割)

1項
元本の確定前に根抵当権者を分割をする会社とする分割があったときは、根抵当権は、分割の時に存する債権のほか、分割をした会社及び分割により設立された会社又は当該分割をした会社がその事業に関して有する権利義務の全部又は一部を当該会社から承継した会社が分割後に取得する債権を担保する。

2項
元本の確定前にその債務者を分割をする会社とする分割があったときは、根抵当権は、分割の時に存する債務のほか、分割をした会社及び分割により設立された会社又は当該分割をした会社がその事業に関して有する権利義務の全部又は一部を当該会社から承継した会社が分割後に負担する債務を担保する。

3項前条第3項から第5項までの規定は、前2項の場合について準用する。

第398条の11(根抵当権の処分)

1項元本の確定前においては、根抵当権者は、第376条第1項の規定による根抵当権の処分をすることができない。ただし、その根抵当権を他の債権の担保とすることを妨げない。2項第377条第2項の規定は、前項ただし書の場合において元本の確定前にした弁済については、適用しない。

第398条の12(根抵当権の譲渡)

1項
元本の確定前においては、根抵当権者は、根抵当権設定者の承諾を得て、その根抵当権を譲り渡すことができる。

2項
根抵当権者は、その根抵当権を2個の根抵当権に分割して、その一方を前項の規定により譲り渡すことができる。この場合において、その根抵当権を目的とする権利は、譲り渡した根抵当権について消滅する。

3項
前項の規定による譲渡をするには、その根抵当権を目的とする権利を有する者の承諾を得なければならない。

第398条の13(根抵当権の一部譲渡)

元本の確定前においては、根抵当権者は、根抵当権設定者の承諾を得て、その根抵当権の一部譲渡(譲渡人が譲受人と根抵当権を共有するため、これを分割しないで譲り渡すことをいう。以下この節において同じ。)をすることができる。

第398条の14(根抵当権の共有)

1項根抵当権の共有者は、それぞれその債権額の割合に応じて弁済を受ける。ただし、元本の確定前に、これと異なる割合を定め、又はある者が他の者に先立って弁済を受けるべきことを定めたときは、その定めに従う。2項根抵当権の共有者は、他の共有者の同意を得て、第398条の12第1項の規定によりその権利を譲り渡すことができる。

第398条の15(抵当権の順位の譲渡又は放棄と根抵当権の譲渡又は一部譲渡)

抵当権の順位の譲渡又は放棄を受けた根抵当権者が、その根抵当権の譲渡又は一部譲渡をしたときは、譲受人は、その順位の譲渡又は放棄の利益を受ける。

第398条の16(共同根抵当)

第392条及び第393条の規定は、根抵当権については、その設定と同時に同一の債権の担保として数個の不動産につき根抵当権が設定された旨の登記をした場合に限り、適用する

第398条の17(共同根抵当の変更等)

1項
前条の登記がされている根抵当権の担保すべき債権の範囲、債務者若しくは極度額の変更又はその譲渡若しくは一部譲渡は、その根抵当権が設定されているすべての不動産について登記をしなければ、その効力を生じない。

2項
前条の登記がされている根抵当権の担保すべき元本は、一個の不動産についてのみ確定すべき事由が生じた場合においても、確定する。

第398条の18(累積根抵当)

数個の不動産につき根抵当権を有する者は、第398条の16の場合を除き、各不動産の代価について、各極度額に至るまで優先権を行使することができる。

第398条の19(根抵当権の元本の確定請求)

1項根抵当権設定者は、根抵当権の設定の時から3年を経過したときは、担保すべき元本の確定を請求することができる。この場合において、担保すべき元本は、その請求の時から2週間を経過することによって確定する。2項根抵当権者は、いつでも、担保すべき元本の確定を請求することができる。この場合において、担保すべき元本は、その請求の時に確定する。3項前2項の規定は、担保すべき元本の確定すべき期日の定めがあるときは、適用しない。

第398条の20(根抵当権の元本の確定事由)

1項
次に掲げる場合には、根抵当権の担保すべき元本は、確定する。

1、根抵当権者が抵当不動産について競売若しくは担保不動産収益執行又は第372条において準用する第304条の規定による差押えを申し立てたとき。ただし、競売手若しくは担保不動産収益執行手続の開始又は差押えがあったときに限る。

2、根抵当権者が抵当不動産に対して滞納処分による差押えをしたとき。

3、根抵当権者が抵当不動産に対する競売手続の開始又は滞納処分による差押えがあったことを知った時から二週間を経過したとき。

4、債務者又は根抵当権設定者が破産手続開始の決定を受けたとき。

2項
前項第3号の競売手続の開始若しくは差押え又は同項第4号の破産手続開始の決定の効力が消滅したときは、担保すべき元本は、確定しなかったものとみなす。ただし、元本が確定したものとしてその根抵当権又はこれを目的とする権利を取得した者があるときは、この限りでない。

第398条の21(根抵当権の極度額の減額請求)

1項元本の確定後においては、根抵当権設定者は、その根抵当権の極度額を、現に存する債務の額と以後2年間に生ずべき利息その他の定期金及び債務の不履行による損害賠償の額とを加えた額に減額することを請求することができる。2項第398条の16の登記がされている根抵当権の極度額の減額については、前項の規定による請求は、そのうちの一個の不動産についてすれば足りる。

第398条の22(根抵当権の消滅請求)

1項
元本の確定後において現に存する債務の額が根抵当権の極度額を超えるときは、他人の債務を担保するためその根抵当権を設定した者又は抵当不動産について所有権、地上権、永小作権若しくは第三者に対抗することができる賃借権を取得した第三者は、その極度額に相当する金額を払い渡し又は供託して、その根抵当権の消滅請求をすることができる。この場合において、その払渡し又は供託は、弁済の効力を有する。

2項
第398条の16の登記がされている根抵当権は、一個の不動産について前項の消滅請求があったときは、消滅する。

3項
第380条及び第381条の規定は、第1項の消滅請求について準用する。

■■ 解説 ■■

今日、紹介した条文は、根抵当権の変更や処分、元本の確定について規定してあります。

さらっと目をとおして、だいたいどんなことが規定されていたのか分かればそれで十分です。

■■ 豆知識 ■■

冒頭にも言いましたが、司法書士の合格を目指されている方は、以下のことは絶対に覚えておいてくださいね

司法書士試験を受験する予定のない方は無視していただいてかまいません。

~根抵当権の変更~

1、元本確定の前後を問わず変更できるもの

(1)変更契約による極度額の変更(398条の5)

(2)相続、合併、会社分割による債務者の変更(398条の8~10)

(3)被担保債権に対する差押又は質入

2、元本確定前に限り変更できるもの

(1)債権の範囲の変更(398条の4)

(2)変更契約による債務者の変更(398条の4)

(3)確定期日の変更(398条の6)

(4)根抵当権の共有者間の優先の定めの変更(398条の14但書)

(5)根抵当権者又は債務者に相続が開始した場合の指定根抵当権者、指定債務者の合意による変更(398条の9)

(6)元本確定請求(398条の19)

3、元本確定後に限り変更できるもの

(1)減額請求による極度額の変更(398条の21)

(2)債務引受による債務者の変更(398条の7第2項)

(3)債務者更改による債務者の変更(398条の7第3項)

~根抵当権の処分~

1、元本確定前に限りできるもの

(1)全部譲渡

(2)一部譲渡

(3)分割譲渡

(4)根抵当権共有者の権利の譲渡

2、元本確定後に限りできるもの

(1)根抵当権の譲渡、放棄

(2)根抵当権の順位譲渡、順位放棄

(3)債権譲渡、代位弁済、更改による根抵当権の移転

3、元本確定の前後を問わないもの

(1)転抵当と転根抵当

(2)順位変更

(3)被担保債権の質入れ、差押

(4)根抵当権共有者の権利放棄

~元本確定事由~

1、確定期日の到来

2、指定根抵当権者又は指定債務者の合意の登記が相続開始後6ヶ月以内になされなかった場合

3、根抵当権設定者の確定請求

(1)根抵当権者に合併又は会社分割があった場合

(2)債務者に合併又は会社分割があった場合

(3)398条の19第1項による場合

4、根抵当権者の確定請求

5、398条の20第1項各号の確定事由

(1)根抵当権者自身による競売申し立て

(2)根抵当権者自身による滞納処分の差押

(3)第三者による競売等

(4)債務者又は設定者の破産手続開始

■■ 編集後記 ■■

これで根抵当権の解説は終わりです。

抵当権をしっかり理解しておけば、それと比較することで根抵当権は簡単に理解できると思います。

根抵当権の細かいことを気にする前に、まずは抵当権をしっかりと理解することが大事です。

それでは、次回もお楽しみに!!

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