第200号 2006・8・26

■■ はじめに ■■

みなさん、こんばんわ。前回から、共有の解説に入っていますが、どうでしょうか?

共有の部分は、なんとなく分かるんだけど、いまいちつかみきれないという感じだとは思いますが、頑張りましょうね。

それでは、はじめていきましょう!!

第250条(共有持ち分の割合の推定)

各共有者の持分は、相等しいものと推定する。

■■ 解説 ■■

今日の条文は、比較的簡単だと思いますので、さらっと解説したいと思います。

前回の249条の解説で、ある物を数人で共有している場合、各共有者は、その持分に応じた使用をすることができると言いました。

つまり、ある物をそれぞれの共有者が無制限に使用することができるわけではなくて、あくまで、自分の持分の範囲で、その物の全部を使用することができるわけです。

「持分の範囲で、その物の全部を使用することができる」という言い方は、難しいので、今は分からなくてもかまいません。

もっと、共有についての理解が深まれば、自然に理解することができると思います。

とりあえず、なんとなくのイメージだけ掴んでおいてください。

さて、ある物に対して、数人の共有者がいある場合、その物に対する持分の割合はどのようになるのでしょうか?

まず、共有が当事者の意思に基づいて発生する場合には、合意により決定されます。これは、私的自治の原則という民法の大原則から導かれます。

ただ、当然、当事者が合意をしていない場合があります。

また、共有というのは、ある一定の事情が生じた場合などに、法律上当然に共有状態になる場合があるのです。(ex.民法244条など)

このような場合に、どのように持分の割合が決定されるのかを規定したのが、この250条です。

いわば、当事者の合意がない場合の、補充的な規定というわけです。

そして、民法250条は、相等しいものと推定すると規定しています。

例えば、甲という動産に対して、A、B、Cという3人の共有者がいる場合は、Aさんの持分は3分の1、Bさんの持分も3分の1、Cさんの持分も3分の1ということになるわけです。

このあたりも、解説した条文がからんできますので、バックナンバーも参考にしてくださいね。

■■ 豆知識 ■■

民事訴訟法の知識になりますが、250条は、相等しいものと推定すると規定していますので、必ず、等分されるわけではなく、何か異議のある人がいれば、真実の持分は等分ではない、ということを立証することができれば、この民法250条の推定は覆ります。

まぁ、これはほんとに豆知識なので、あまり気にしないでください。

■■ 編集後記 ■■

共有は、正直なところ私も完全には理解しきれていないので、うまい解説をすることができていないかもしれません。

本当に物事を理解できたときというのは、それを手の平に載せた感覚があるのですが、この共有に関しては、そこまで理解しきれていいない感じがします。

難しいので、とりあえずの理解だけしていただければ十分かと思います。

発行:株式会社シグマデザイン
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(裏編集後記)

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最近、週末になると体調を少し崩しています。

週末になると、なんとなく、少し気が抜けているのかもしれません。

週末といえども、気を抜かないように気をつけます。

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