第373号 2017・6・27

■■ はじめに ■■

みなさん。こんにちは。

少し前から第3編債権、第1章総則、第3節「多数当事者の債権及び債務」の部分の解説に入っています。

今日は民法429条の不可分債権者の一人について生じた事由等の効力についての解説です。

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それでは、さっそく解説を始めていきましょう。

▼▼▼ 第429条(不可分債権者の一人について生じた事由等の効力) ▼▼▼

1項
不可分債権者の一人と債務者の間に更改又は免除があった場合においても、他の不可分債権者は、債務の全部の履行を請求する事ができる。この場合においては、その一人の不可分債権者がその権利を失わなければ分与される利益を債務者に償還しなければならない。

2項
前項に規定する場合のほか、不可分債権者の一人の行為又は一人について生じた事由は、他の不可分債権者に対してその効力を生じない。

■■ 解説 ■■

テレビや新聞のニュースでも報道されていたので皆さんもご存知かと思いますが、民法が大改正されます。

平成29年(2017年)の5月26日に可決成立し、平成29年(2017年)6月2日に公布されました。

施行日はまだ決まっていないのですが、公布の日から3年を超えない範囲と定められていますので、遅くともあと3年以内には施行されます。

実際に改正民法の条文をを読んでみるとかなり大きな改正がなされており、めんどくさいなぁーというのが正直なところです。

ただ、本当に大事な基本の部分や考え方は変わってないので、そんなに怖がる必要はありませんので安心して下さい。

今日解説するのは民法429条なのですが、この条文も実は改正されています。

もうすぐ改正される条文なのですが、とりあえず今は現行の条文で簡単な解説だけに留めておきます。

さて、前回の428条の解説で不可分債権がどのようなものなのか(要件・効果)を説明しました。

この429条は複数の不可分債権者の中の一人が債務者に対して更改や免除等をした場合、他の債権者にどのような影響があるのかという事を定めている条文です。

いわゆる絶対効・相対効と言われる問題です。

複数の債権者の一人が債務者の債務を免除をした場合、その効果が他の債権者にも及ぶ場合を絶対効と言い、他の債権者に効果が及ばない場合を相対効と言います。

他の債権者にも絶対的に効力が及ぶ場合を絶対効と言い、当事者間で相対的な効力しか生じない場合を相対効と言うわけです。

免除については債務の消滅に関する条文が並んでいる519条に規定されていますので、まだ解説していませんが、だいたい意味は分かっていただけると思いますのでここでは詳しい解説は省略します。

この429条は不可分債権者の一人について生じた事由は428条に規定してある正当な履行以外は全て相対効であり、他の債権者に効力が生じないという原則論を定めています。

ただし1項後段で、更改と免除がされた場合には、その債権者に実質的に帰属するべきであった利益については償還しなければならないと規定しています。

これだけだと分かりにくいと思いますので、いつものように具体例で説明します。

A、B、Cの3人がDに対して、300万円の自動車の引き渡し請求権を持っているとします。

この場合、自動車は3つにバラして引き渡すことは社会通念上不可能なので「債権の目的が性質上不可分」であり不可分債権になります(428条)。

この時に、不可分債権者の1人であるAが債務者Dに対して債務の免除をしたとします。

免除したというのは簡単に言うと、AがDに対して「もう車は引き渡さなくてもいいよ」と言ったということです。

このような場合でも、他の不可分債権者であるBとCには何の効力も生ぜず、BとCはDに対して自動車の引き渡し請求をすることができるということです(1項前段)。

更改の場合も同じです。

要するに1項前段は不可分債権者の一人と債務者との間に更改又は免除があってもその効力は相対効であると規定しているのです。

次に1項後段です。

先ほどの具体例ではAがDに対して債務を免除しましたが、BとCは依然として自動車の引き渡しを請求できます。

BとCは自動車の引き渡しを受けた場合、免除をしたAの取り分を債務者に返還しなければならないとしているのです。

具体例で言えば、300万円の自動車ですからAの取り分である100万円(300万円/3人)を債務者であるDに返還しなければなりません。(3人の持分の割合は平等だとする)

もし、この1項後段が無ければどうなるでしょう?

まだ不当利得(703条)の解説をしていないので分からないと思いますので、分からなければこの部分は読み流して下さい。

BとCは自動車の引渡しを受けた場合、Aの取り分である100万円をAに渡さなければなりません。

しかし、AはDに対して債務を免除しているわけですから「法律上の原因なく」利益を受けていることになり、不当利得としてDに取り分である100万円を返さなければなりません。

結局、Dに100万円が戻ってくるわけですが、これは明らかに面倒ですよね。

1項後段が無ければ、

D → BとC
BとC → A
A → D

という流れになるわけです。

これを1項後段によって、

D → BとC
BとC → D

と求償がぐるぐると循環するのを防いで簡略化させているわけです。

最後に2項です。

2項は不可分債権者の一人がした行為(相殺等)や不可分債権者の一人に生じた事由(混同等)は他の不可分債権者に影響が無く相対効であるということを規定しています。

■■ 豆知識 ■■

多数当事者の債権債務関係については、分割債権債務、不可分債権債務、連帯債務、保証があります。

最終的には、これらについてどのような事由について相対効や絶対効が生じるのか表にしてまとめたものを覚えることになると思います。

この分野に関しては試験でよく出題されます。

大変ですが覚えてしまえば確実に点数が取れますので頑張って得点源にしましょう。

とりあえず、今は不可分債権についてだけ覚えておきましょう。

不可分債権は今回解説したように429条で原則として相対効です。

ただし、428条により履行の請求と弁済などの履行等については絶対効が生じます。

428条をじっくり読むと分かるのですが、「すべての債権者のために履行を請求し〜」「すべての債権者のために各債権者に対して履行をする〜」と書いてあります。

「すべての債権者のために」という部分から絶対効が導かれるわけですね。

■■ 編集後記 ■■

今、解説している多数当事者の債権債務関係については、ほとんど全ての条文が改正されています。

もうすぐ改正法が施行されるので、現行法を勉強するのもちょっと悩ましいですが、もうしばらくは現行法で解説していきたいと思います。

おそらくですが、民法が出題される資格試験については、その多くが2018年、2019年くらいまでは現行法で実施されると思います。

と言うことで、現行法の解説中心で時々改正の内容についても触れていければいいなと思っています。

ちなみに、今回の429条の改正された条文は以下のようになっています。

【429条(不可分債権者の一人との間の更改又は免除)】
不可分債権者の一人と債務者との間に更改又は免除があった場合においても、他の不可分債権者は、債務の全部の履行を請求することができる。この場合においては、その一人の不可分債権者がその権利を失わなければ分与されるべき利益を債務者のに償還しなければならない。

1項はほとんど変わってないのですが、「分与される利益」が「分与されるべき利益」に改正されています。

そして2項は削除されました。

改正があった部分なので、改正の趣旨など深入りするとキリが無くなるので、今回はこれくらいで終わりにしたいと思います。

それでは、次回もお楽しみに。

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