第96号 2005・12・16

■■ はじめに ■■

みなさん、おはようございます。今日は、96号です。

今日は、113条の2項の説明を簡単にして終わりたいと思います。

▼▼▼ 第113条(無権代理) ▼▼▼

1項
代理権を有しない者が他人の代理人としてした契約は、本人がその追認をしなければ、本人に対してその効力を生じない。

2項
追認又はその拒絶は、相手方に対してしなければ、その相手方に対抗することができない。ただし、相手方がその事実を知ったときは、この限りでない。

■■ 解説 ■■

代理人が何の権限もないのに、代理行為をした場合は、無権代理になります。

ただ、本人がその無権代理行為を追認すれば、その無権代理行為が有効になり契約の効果が本人に帰属するということは前回に説明しました。

では、本人は追認するという意思表示を誰に対してすればいいのでしょう?

それを規定したのが、113条2項です。そして、113条2項は、相手方に対してしなければならないと規定しています。

例えば、本人A、無権代理人B、相手方Cとします。

このときに、Bさんが、何の代理権もないのに、「私はAさんの代理人です。」と言ってCさんと何らかの契約をしたとします。

この場合では、Aさんは追認したければ、相手方であるCさんに、「私は追認します。」と言わなければならないのです。

これは当然ですよね。

Aさんが、Bさんに対して「私は追認します。」と言ったとしても、相手方であるCさんからすれば、「そんなこと知らん!」ということになりますから。

ただ、その場合でも、相手方であるCさんが何らかの理由で、Aさんが追認したということを知っていた場合には、追認したことをCさんに対して主張できたとしても問題はないですよね。

ですから、相手方であるCさんに追認の意思表示をしていない場合でも、相手方であるCさんが追認したという事実を知っていた場合には、本人Aさんは、Cさんに対しても追認の事実を主張できることになります。

これを規定しているのが113条2項の但書きです。

■■ 豆知識 ■■

113条を整理します。

まず、無権代理がなされた場合は本人にその契約の効果は帰属しません。

→113条1項

しかし、本人が追認するという意思表示を相手方にした場合は本人に効果が帰属します。

→113条2項本文

反対に言うと、相手方以外の者に対して追認しても効力は生じません。

→113条2項本文

もっとも、相手方が知っていた場合には、相手方に対しても主張することができます。

→113条2項但書

■■ 編集後記 ■■

但書きなどがあると、混乱してきますので、さきほどの豆知識のように、一度整理すると分かりやすいと思います。

難しいですが、自分で整理すると理解が深まるので、一度時間とやる気のある方は挑戦してみてください。

その場合には、まず原則論から考えると分かりやすいです。

発行:株式会社シグマデザイン
http://www.sigmadesign.co.jp/ja/

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