第204号 2006・9・6

■■ はじめに ■■

みなさん、こんばんわ。今回は、民法254条を解説したいと思います。

今回も、内容はそれほど難しくはありません。

ただ、法律系の資格試験にはよく出題されますので、覚えてしまってください。さて、少し前にドラゴン桜が大流行していましたが、私も、あの漫画は好きで読んでいました。

多少言いすぎな部分はあるにせよ、けっこう本質をついているなぁと思いながら、楽しんでいました。

あの漫画のようにまではいかなくても、ほんとにちょっとした事で、人間は勉強するようになるし、急成長するものです。

実際に私も、ほんのちょっとしたきっかけから、いろいろと勉強するにようになりました。

それでは、はじめていきましょう!!

第254条(共有物についての債権)

共有者の一人が共有物について他の共有者に対して有する債権は、その特定承継人に対しても行使することができる。

■■ 解説 ■■

さて、この民法254条は、条文だけを読んでも理解するのは難しいと思います。

ということで、いきなり具体例をあげてそれから解説していきます。

例えば、A、B、Cさんが甲という土地を共有していたとします。(持分は等しいものとする。)

そして、その土地に誰かが勝手に有害物質を捨てて行ったので、それを除去するためにAさんは、業者に120万円支払いました。

この場合、前回の復習にもなりますが、Aさんは、持分に応じた額をそれぞれ、B、Cさんに請求することができます。つまり、40万円ずつ請求することができるわけです(民法253条)。

その後、AさんがCさんに対して40万円の請求をする前に、Cさんが、甲土地の持分をDさんに譲渡しました。

この場合、Aさんは、Dさんに対しても、40万円の請求をすることができるかというのが、この民法254条の問題です。

結論は、言うまでもないですが、請求することができます。

共有物について、生じた債権は、必ず回収したいですよね。

本来、各共有者が負担しなければならないものなのですから。

そこで、共有物から生じた債権は、持分が譲渡されたとしても、その譲受人にまで追いかけて請求することができるとしたのです。

これで理解していただけたでしょうか?

一応、さきほどの事例を条文の文言にあてはめておきます。

「共有者の一人」=Aさん

「共有物について他の共有者に対して有する債権」=AさんのCさんに対する40万円の支払い請求権

「その特定承継人」=Dさん

■■ 豆知識 ■■

今日の豆知識は特にありません。

さきほどの事例を、条文の文言にしっかりとあてはめられるように訓練しておいてください。

■■ 編集後記 ■■

今日の内容もそれほど難しくはなかったかと思います。

ただ、法律系の試験にはよく出題されますので、受験される方は覚えてしまってください。

それから、内容は難しくなかったと思いますが、出てきた事例を、条文の文言にあてはめるというのは、法律を勉強する基本ですので、すごく重要です。

その訓練はしっかりとしておいてください。

自分で事例を変えて、それを条文の文言にあてはめてみるという勉強が役に立つと思います。

それでは、次回も頑張っていきましょう!!

発行:株式会社シグマデザイン
http://www.sigmadesign.co.jp/ja/

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