第146号 2006・3・15

■■ はじめに ■■

みなさん、おはようございます。今日は、物権編の2つ目の条文の解説に入ります。

暖かくなって、花粉症になったかと思えば、急にまた寒くなりました。

早く夏になって欲しいですね。

今年こそは、絶対に沖縄に遊びに行くと決めています。

一応、友達と沖縄に行く予定は立てているので、もう今から楽しみです(^O^)

そんなことはいいとして、それでは、さっそくはじめましょう!!

▼▼▼ 第176条(物権の設定及び移転) ▼▼▼

物権の設定及び移転は、当事者の意思表示にのみによって、その効力を生ずる。

■■ 解説 ■■

この民法176条は、とても短い条文ですが、重要ですので、しっかりと理解してください。

この176条は、物権変動に関していわゆる「意思主義」というものを定めた条文です。

分かりやすく説明するために、土地の売買契約を例に説明します。

土地の売買契約というのは、売主の土地所有権という「物権」を買主に「移転」させるものです。

上の一文ですが、かぎかっこでくくった部分があるのに気づきましたでしょうか?

土地の売買契約を176条に対応させるために、かぎかっこを使っているのです。

つまり、土地の売買契約と言うのは176条の「物権の・・・移転」にあたるのです。

Aさんが、Bさんに「自分の土地を買わないか?」と言いました。

これに応じて、Bさんは「じゃあ、買うよ。」と言いました。

この時点で、AさんとBさんの意思が合致しています。

ですから、この時点で、土地の所有権という物権は変動することになります。

まだ、契約書も作っていないし、金も払っていないし、登記もしていないのですが、当事者の意思表示だけで物権変動は生じるのです。これが意思主義です。

つまり、物権変動が生じるのに、契約書や登記なんて別にいらないのです。

よく契約書がなければ契約は成立しないと勘違いされている方がいますが、そんなことはありません。

口約束だけでも、契約は成立します。

ただ、後で裁判などになった時に、契約書などがあれば、証明がしやすいというだけです。

よくわからない時は、その反対の概念を考えて、それと対応させると分かりやすくなることがあるので、意思主義の反対概念である形式主義というものの解説をします。

形式主義とは、物権変動が生じるには、当事者の意思だけでなく登記などの外形的事実が必要だと考えるものです。

さきほどの、具体例でいえば、AさんとBさんの意思が合致しただけでなく、その後に、契約書が作られたり、登記を移転した場合にはじめて、物権変動が生じると考えます。

この意思主義と形式主義は、いずれもありうるのですが日本の民法は意思主義を採用しているということを覚えてください。

■■ 豆知識 ■■

これは、ほんとにややこしい議論になりますので、無視していただいてかまいません。

意思主義を採用した後に、物権行為の独自性を肯定するか、無因性を肯定するのかという2つの問題が生じます。

この点について、判例は、両者とも否定しています。

■■ 編集後記 ■■

今日も、抽象的な解説で分かりにくかったと思います。

ただ、この条文は、いろいろなところで絡んでくるとても大事な条文なのです。

例えば、Aさんが自分の家をBさんに売ったとします。

その後、Aさんは、さらにその家をCさんに売ったとします。

同じ家を2人の人に売ってしまった場合です。

これを二重譲渡というのですが、この二重譲渡はすることができます。

しかし、176条の意思主義から考えるとおかしいですよね。

AさんがBさんに売った時点で、ABの意思表示があり、家の所有権はBに移転しているはずです。

とすると、Aさんはすでに家の所有者ではないのだから、さらにCさんに売ることなんてできないのではないかとも思えます。

意思主義からすると二重譲渡なんてできないはずなのです。

しかし、一般に二重譲渡は認められている。

これは矛盾するのではないかと思えるでのす。

というように、いろいろな問題が出てくるのです。

この点に関してはまた後ほど説明します。

それでは、次回もお楽しみに!!

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